数式の理解には自分でプログラムを書いてみることが有効なように、 測定法の理解とか開発にはシミュレーションが有効です。 シミュレーションのプログラミングのほとんどはawkのような script言語で充分間に合いますので、 気軽に書いてみることをお勧めします。
やみくもに測定するだけでは気づかない問題をシミュレーションは明らかにしますし、 測定機相手に測定法を考えるより遥かに能率的な仕事ができます。 また、物理的実在としては実現不可能な特性を持った試料、 例えば、減衰歪だけで位相歪を持たない伝送線路の特性を調べるといったこともできて、 理論的思索や検討にもおおいに役立ちます。
平林浩一, 2016-04