1図 電源と負荷を接続した簡単な直流回路
電池等の直流電源に電球等の負荷を接続した、いとも簡単な回路を考えます。
電源には内部インピーダンスがありますから(注 1)、その値を純抵抗 Rs として、 負荷も純抵抗 Rl とします。 インダクタンスやキャパシタンスのない回路などあるわけがないのですが、 抵抗に比べて、 インダクタンスやキャパシタンスが無視できるような状況はたくさんあって、 実用的な回路のほとんどがこの状態になります。
また、電源と負荷の接続に使うリード線の減衰も無視できる状況を考えます。 つまり、 ケーブルの損失が負荷や電源の内部インピーダンスで生ずる損失に比べて十分小さい といった状況ですが、 エネルギ伝送はこの条件で行うのが普通です。
さて、この場合、負荷にかかる電圧は、
V = E * Rl / (Rs + Rl) ここに V = 負荷 Rl に加わる電圧 (V) E = 電源電圧 (V) Rl = 負荷抵抗 (Ohm) Rs = 電源の内部抵抗 (Ohm)と考えて良いでしょうか、 というのが今回の問題です。
そうに決まっているではないか、 小学校から中学校、高校、専門学校、大学で、 こう教えているではないかと言われるかもしれませんが ..
内部抵抗のない電源があるとすると、負荷抵抗を下げることで、 いくらでも大きなエネルギを取り出せることになってしまいます。 簡単ですから、計算してみてください。
平林 浩一, (C) 2001