[1] gpx の概要 gpx は GP-IB 制御の簡略化を目的に設計されたインタプリータで、awk の構文と互 換性がありますから、Unix ユーザはごく短時間でマスターすることができます。最初 にサンプルプログラムを見ていただくと、様子がわかるでしょう。 GPIB の入出力には別途公開した「VXI-11 GPIB ライブラリ」を使うようになってい ますので、「Agilent E5810A LAN/GPIB Gateway」などの VXI-11 規格に従った LAN/GPIB 変換器と、「VXI-11 GPIB ライブラリ」の入手が必要です。 [2] このパッケージの内容 gpx.tar.gz を展開すると下記のファイルが出てきます。 m.c e.c n.c l.c r.c v.c y.c regexp.c k.c g.c gpx.h regex.h - ソースコード makefile - gpx の makefile gpx.htmp - gpx のマニュアル porting-guide - 移植ガイド s1 s2 s3 s4 s5 s6 - サンプル・プログラム [3] コンパイル コンパイルの前に「VXI-11 GPIB ライブラリ」をコンパイルしておいてください。そ の後、ソースコードを展開したディレクトリで、makefile の VXI11OBJ = ../e5810/gb.o を gb.o の置き場所に合わせて書き換え、下記のコマンドを実行します。 # make # make install [4] 使いかた 使いかたは「VXI-11 GPIB ライブラリ」のマニュアルと、gpx のマニュアル、サンプ ルプログラムを見てください。 [5] 他の GPIB 環境への移植 「VXI-11 GPIB ライブラリ」以外の環境で使うときは、VXI-11 GPIB ライブラリの 「プログラミングマニュアル」の関数仕様に合わせた関数を用意するか、g.c の GPIB 関数を書き換えます。 [6] 歴史 私が gpx の最初の版を書いたのが 1980 年代ですが、それ以来、MS-DOS、ミニコンの Unix、Sun ワークステーションの Unix、 Minix、FreeBSD などいろいろな版を社内で 使い続けてきました。この版は Minix 版を元に、今回公開した VXI11 GPIB ライブラ リで使えるように書き換えて、 GPIB のハードウェアに依存しないようにしたもので す。 lex() や yacc() が使われていないのは、当時の Minix が 16 bit CPU を前提にした もので、 64kB+64kB という小さなメモリ空間しか使えなかったためでした。 [7] 著作権 著作権は平林浩一にありますが、改編と配布は自由です。このプログラムの動作につい ては何の保証もしませんが、バグ・レポートを頂いたときは時間が許す限り修正に勤め ます。