家庭の住宅設備制御

長野県での現役経営者時代に工場照明と工場内設備の ON/OFF 制御に 東芝ライテックの MESLを 使い、 社屋内全照明の個別 ON/OFF 制御と 建物付属設備の ON/OFF 制御を行ったのですが、 極めてムダの少ない制御ができました。

仕事の性格上床面積が大きい割りに人が少なく、設備のレイアウト変更以外にも、 人の居る場所がよく変わるため、 必要な照明パターンも絶えず変わるという条件に対応するには 多量の照明器具の個別 ON/OFF 制御が不可欠ですが、 当時流行った人間が個々の照明の紐スイッチを引くというのは芸がないし、 壁スイッチでの対応は無理ですから、 壁スイッチには夜間の人の移動に必要な最低限のパターンと 一定期間固定できる作業用パターンを動的に割り当て、 すべての照明の ON/OFF 制御を LAN 経由でできるようにして、 コンピュータで制御することにしました。

また、MESL には照明以外の機器を ON/OFF するためのモジュールがありますので、 給湯器、給茶器、冬期間の雨樋凍結防止ヒータなど、 いろいろな機器や設備の ON/OFF 制御も同じシステムに入れます。

MESL に収容した機器以外にも LON や RS-485 など、 いろいろな Field Bus に接続された製造設備、 試験設備などがありますので、 それら全てを 24 時間連続稼働の FA (Factory Automaton) サーバで制御可能にして、 誰でもブラウザの CGI 操作で自由に ON/OFF できるようにしたうえで、 夜間や休日などは常時稼働の FA サーバーで制御し、 異常があればとりあえず停止して、管理者に mail や自動音声電話で連絡します。 生産設備や試験設備などでは深夜に異常停止する場合もありますが、 その場合は担当者が自宅から緊急出勤したり、 翌朝早めに出勤したりして対処します。 こういった異常対応が好きな人は居ませんから、 自動的に改善が進み、緊急連絡も減ってゆきます。

以下、本題に戻って、長年無人で廃虚と化した自宅家屋の建て替えで、 どこでも本が読めて仕事もできることと、 スペクトル分布が不自然な LED 照明のキツさをやわらげるための点灯位置選択自由度を高めるという条件を満たすため、 照明器具の密度を高めた設計の自宅でも、照明、換気扇、 シャッターなどの機器についてはこのシステムを使うつもりでいたのですが、 今は MESL のコンピュータインタフェースの生産をやめてしまったそうで、 あきらめることになりました。

それなら最近の IEC 60929 の DALI (Digital Addressable Lighting Interface) を使おうかと思ったのですが、 調べて見ると日本の代理店網ができていなくて、 まともな打ち合せができず、 他のアメリカやヨーロッパのシステムも同じ状況。 DMX512 を家庭で使うのもちょっとなあということになって、 結局、Panasonic の フル2線式リモコンに落ち着きました。

これだと、今時の設計としては古いのですが、とにかく WR3381K というシリアルインタフェースがあって、 MOXA NPort5450 などで LAN 変換できます。

家庭規模だと照明を含む全負荷を壁スイッチを割り当てることができますが、 こういったシステムだとスイッチの場所や割り当てが自由にできますから、 非常にフレクシブルなシステムが作れて、 コンピュータ制御や世界のほとんどの場所からのアクセスが可能です。 ただ、MESL と違って、 スイッチへの負荷やグループの割り付けがコンピュータではできず、 人が設定器を使ってやるしかありません。

とりあえず、これで妥協して、実際に暮らして見ると、 中途半端な規格ではあっても HA 端子付き窓シャッタの制御が思ったより有効で、 日の出や起床時刻、市民薄明終り時の タイミングに合わせた自動開閉、 夏期の直射日光の遮熱対策や西陽対策のための自動開閉を 太陽の方位高度計算と屋外照度測定の組み合わせをもとに行うなど、 省エネルギー対策としてもかなりの効果が得られますし、 雑用を減らして勉強や家事と仕事に使える時間が増えます。

こういったプログラムを必要とする人は少ないと思いますし、 プログラミングを書くための ドキュメントもありますが、 タイミングなど実際に試行錯誤してみないとわからないところがあって、 お役にたつこともあるでしょうから、 現状で動いているソースコードをつけておきます。

ソースコード

平林 浩一, 2016-11-01