ムダのふるさと - 塩尻市 (償却資産の申告)

毎年1月は固定資産税の償却資産申告書(固定資産税)を市町村に提出する時期ですが、 地方税法第 414 条により、 地方税独自の減価償却法と法人税の減価償却法のうち、 「より多くの税金を取れる方」で評価することなっています。 細部の取扱は極めて不明瞭で、 市町村からの照会で総務省が示した条文解釈だけで運用されているようです。

法人税の減価償却法と言っても、 12 月末決算の法人でない限り、 法人税の償却資産の簿価とは一致しませんから、 別途計算しなおすしかありません。

ところが 2007-04 から法人税法が変わって、 国際競争力を維持するために償却を速めるということになりましたが、 減税したくない地方税はそのまま。

この結果として、地方税の簿価が法人税の簿価を下まわることがなくなったため、 地方税法第 414 条は無用の長物となり、 廃止されることになりました。

しかし、法律の変更が 2008-01 には間に合わず、 このままだと、償却資産申告事務では、

  1. 2008-01 の申告用(1回限り使い捨て)プログラム
  2. 2009-01 以降の申告用プログラム
の作成が必要ということになりました。

1回限り使い捨てプログラムに日本中が投資するのはとんでもない無駄ですが、 東京都、京都、仙台、さいたま、千葉、川崎、横浜、新潟、静岡、浜松、名古屋、 京都、大阪、広島、北九州など多くの自治体は、申告に際して、 帳簿価額の記載は不要、あるいは、 19年度申告と同じ、旧低率法でもかまわないという方針を明示しました。

この「帳簿価額」というのが法人税法による償却になりますが、 昔から記載不要という自治体もあって、 理由は市町村でも(コンピュータで自動的に)計算できるからです。

当然、塩尻市でも同様であろうと、 市の WEB サイトから税務課に「電子メイル回答」を指定して聞いてみたところ、 (証拠と責任を逃れるため)「電話」で「ダメ」。(注1)

市の WEB サイトには「市長への手紙」というのがあるのに気づいて、 あまりにムダではないかと、これも「メイル回答」で聞いてみましたが、 誰も読まないようで、ごみ箱行きになったようです。

東京都など、前記の都市部と比べると、やはり「ムダのふるさと」でしょうか。

注1 - 税務課内部の処理が偶然判明して、下記のとおりでした。

分類  :庶務・税・防災・財政
担当部門:税務課

タイトル:平成20年度償却資産の申告
----------  相談内容  ----------
国税の減価償却制度が大きく変わり、地方税法第444条廃止がすれこんだ結果、
ほとんど意味がなくなった帳簿価額の計算を、たった1回だけやらなければなら
ないという、無駄なシステム変更が必要になって、東京都など多くの自治体が、
帳簿価額の記載不要、ないしは、旧低率法で代替してもよいといった対応をして
いますが、塩尻市ではどう対応するのでしょうか?

----------  回答内容  ----------
回答内容が複雑であったため、電話にて回答する。
(12月4日午後4時頃電話にて回答)

ご利用ありがとうございました。
ご不明な点がございましたら下記の連絡先までお問い合わせください。
塩尻市役所
 〒399-0786 長野県塩尻市大門七番町3番3号
 TEL:0263-52-0280(代) FAX:0263-53-7999
回答内容は東京方式を認めるかどうかを YES/NO の2者択一ですから、私には 何故「複雑」なのか理解できません。

なお、年末に配布された、 塩尻市の「平成20年度固定資産ん(償却資産)申告の手引」を見ると、 評価額計算の「減価率」と帳簿価額の「減価率」が区別されていなくて、 前者は地方税、 後者は法人税・所得税と別の減価率であることを忘れているような気がしました。